疲れたサラリーマンが多く乗り合わせる21時。
電車の中で、二人の男子学生が目に付いた。
どちらも身長180cmくらい。
インターネットとアニメに詳しそうだ。そんな印象を根拠も無く持たせる。
二人のうち、一人の男子学生は私の真ん前にいた。
ルイヴィトンのトートバッグを二つも肩にかけていて、ものすごく邪魔だ。
その貰い物と思われるバッグの角が、電車が揺れる度に私の顔面に当たりそうになっている。
喋り方から、唾液の分泌量の多さが想像できて 「ウッ」 となった。
みんな死んだように黙って立っているのに、二人は無遠慮に会話を続ける。
どこの駅を降りるだとか他愛のない会話の中で、駅の略名をヤケに連呼する。
「"からす"の近くにさ〜」 とか。
千歳烏山のことを "カラス" と呼ぶ、つつじヶ丘を "ツツジ" と呼ぶ。友達か?
私の中で千歳烏山は "ちとから" なんだけどな。
それが一般的な呼び名ならいいんだけど、あんなに得意げに略名を尻上がりに呼ぶだなんて。
恥ずかしーいっ。

びとんはカラスで友達と別れると、ドア付近を占領した。
下車する乗客がいても動こうとしない愚鈍なびとんが穿いてるずぼんは
よく見るとビンテージっぽい。おとんのお下がりか?
て、つまんないか。